Always All Ways

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エンタープライズ・アジリティについて考える (2)

「エンタープライズ・アジリティについて考える」シリーズの第2回です。
とは言え、前回の(1)は一体いつどこで書いたやら…。かなりインターバルがあいてしまっています。前回(2011年8月!)の中途半端なエントリーはこちらです↓。
Always All Ways: [IT] エンタープライズ・アジリティについて考える (1)
この時は、いろいろ続きの構想があってまずはイントロ、くらいの気持ちで軽く書いていた記憶がありますが、実際何を書こうとしていたのかの記憶がもはやありません。なので、気を取り直して新たな気持ちで!

Dennis Stevensによるエンタープライズ・アジャイルの定義

今回、改めて書こうと思ったきっかけは、InfoQで公開されていたDennis Stevensのプレゼンテーションです。
InfoQ: Scaling Agile to the Enterprise
この中で、"エンタープライズ・アジャイル"についての定義が、割と私の思っているものと近い感じでまとまっていたので、それを備忘に残しておこうと思った次第。

まず定義を示す前に、「これって、エンタープライズ・アジャイル?」みたいな話が出てきます。

Enterprise Agile?

  • Agile within the constraints of the enterprise
  • Lots and lots of Agile teams
  • Agile at scale

(ビデオの 00:15:00 あたり)

しかしながら、これらの要素はエンタープライズ・アジャイルの一つの側面(あるいは現象の一部)かもしれませんが、これらをもってエンタープライズ・アジャイルと言うことはできませんね。これは私もよく言うことですが、大規模アジャイルと大人数アジャイルとエンタープライズ・アジャイルは、どれも違うものです。

では、エンタープライズ・アジャイルとは何か?彼はこのように定義しています。

Enterprise Agile

Exploit Agile competencies along with Lean concepts across the entire product organization resulting in faster time to market, higher quality products, more efficient delivery, and higher predictability to create a sustainable competitive advantage.
(ビデオの 00:16:00 あたり)

どうでしょう?どういう範囲をどういう視点で観ているかとか、なんのためにどんな価値をもたらす必要があるのかとか、必要なことが割とコンパクトにまとまっていると思いませんか?

エンタープライズ・アジャイルへのトランスフォーメーション

もともとこのプレゼンテーションではアジャイルそのものの話や上記の定義の話は導入部分で、メインはエンタープライズ・アジャイルへの転換(トランスフォーメーション)がテーマです。そこについてご興味があれば是非InfoQでビデオの残りの部分含めてご覧いただくのが一番だと思いますが、その中で忘れがちなこと(少なくとも私自身は意識していないと忘れます)をプレゼンテーションから抜き出してメモしておきたいと思います。

Transformation is Incremental and Iterative
(ビデオの 00:47:35 あたり)

Run Change Like an Agile Project
(ビデオの 00:48:25 あたり)

つまり、アジャイルな組織への転換というものはリニアに進めるものではなく、それこそアジャイル開発そのものと同じように進めるべきであるということです。実際、笑い話ではないですが、自分自身もScrumを組織に展開していく計画を見事にウォーターフォールっぽいガントチャートで描いてしまったことがあります。

というわけで、続きはいつかまた…。