プロジェクト向きのアジャイル開発手法:DSDM
DSDMって聞いたことありますよね?そうそう、アジャイル開発手法の一覧みたいな表には必ず含まれているけど、XPやScrumと違って実はあまりその実態を知らないやつです(笑)。もちろん私も聞いたことはある程度で、ちゃんとした知識は持ち合わせていません。(そういう意味だとCrystal、FDD、ASDとかみんなそんな感じですけど。)
DSDM: Dynamic Systems Development Method
少し前の記事ですが、DSDMについて面白い記事を見つけたので紹介しておきます。
タイトルを見た時には、昨日のブログ・エントリで紹介したSteve Denningの"The Best-Kept Management Secret On The Planet: Agile"にインスパイアされて書かれた新しい記事かと思いましたが、こちらのが先でしたね。
ScrumやXPはプロダクト向き、DSDMはプロジェクト向き
この記事の中では、まず、Keith Richards(ローリング・ストーンズの人じゃないですよ)の言葉を引用して、ScrumやXPと対比しています。
Only DSDM can be used 'as is' for projects. Scrum and XP are product delivery techniques they have no concept of 'a project' as defined by approaches like PRINCE2.
» DSDM is Agile’s Best Kept Secret? » Agile Scout
要するに、ScrumやXPは"product-centric"なのに対して、DSDMは"project-centered"だと言っているのですね。だから、ScrumやXPと違って、そのままの形でプロジェクト型の開発に適用できる、と。
DSDMの興味深い点
併せて、記事の中ではいくつかのポイントが紹介されています。
- DSDM is different from traditional project management – You agree the time and the cost and then vary the scope accordingly to make sure you hit those targets.
- DSDM approach to time and budgets makes Agile a very cost-effective - But you run the risk of not getting everything you want from the project first time round.
- DSDM uses a lot of facilitated workshops to improve communication flow – The people involved in the project and help move things forward quickly.
ただまぁ、これはおそらくトラディショナルな開発との対比で見ているので、「Scrumでも、そうやでぇ」という内容ばかりですけれども。
まとめ
国内のアジャイル界隈でもScrumの話をしていると時々「Scrumは元々プロダクト開発向けだからなぁ、エンタープライズ系の開発プロジェクトには使いにくいよね」みたいな声を聞くことがあります。そういう人は、一度DSDMを勉強してみるとそこから何か得られるかもしれません。(いや、そうじゃない人も知っておいて損はないと思います。誰か勉強会開催してください。「Scrum/XP以外のアジャイル開発手法大戦」みたいなの。)
Agile Project Management: Running Prince2 Projects with DSDM Atern
- 作者: Keith Richards
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