Always All Ways

Apologies, Glances and Messed Up Chances

Agile

変革のマネジメントとはマネジメント自体を変革すること

組織へのアジャイル開発導入とか、アジャイルな組織への変革について考えたり調べたりしていると、温故知新というかなんというか、結構古くからある先人の知恵とでもいうべきものにたどり着きます。その中の一つとして、デミング(W.Edwards Deming 1900-199…

Scrumを教えるのに最適なフレームワークはScrum

Tobias Mayer氏が、「スクラムのワークショップにおける5つの『やってはいけない』」みたいなブログ・エントリを書いています。せっかくなので、その5つを見出しのみ抜粋してみると、 Don't plan the whole workshop. Don't ask questions you already kno…

アジャイル開発に組織が興味を持ったならどうすればいいか?

タイトルはそのままパクりです。 id:kaji_3さんが興味深いブログ記事をアップされていたので、自分だったらどう考えるだろうか?ということでコメント代わりに簡単に思うところを書いてみます。 元記事は、こちら↓ アジャイル開発に組織が興味を持ったならど…

エンタープライズ・アジリティについて考える (2)

「エンタープライズ・アジリティについて考える」シリーズの第2回です。 とは言え、前回の(1)は一体いつどこで書いたやら…。かなりインターバルがあいてしまっています。前回(2011年8月!)の中途半端なエントリーはこちらです↓。 Always All Ways: [IT] …

ローカル・ナレッジを参照点として複雑適応系とダンスする要求開発

今朝の id:kent4989 氏のエントリにインスパイアされて、まとまりがないものの思うところを書いてみたいと思います。 元記事はこちら↓ ローカルな知としての要求開発 - 勘と経験と読経まず最初に断っておきたいのは、氏が言わんとしていることはだいたい理解…

"Lean Healthcare"ってなに?

さきほど、こんなブログ記事がアップされていました。 Interested in a Possible Lean Healthcare Study Trip to Japan? — Lean Blog そしてそこから辿っていくと、少し前のこんな記事にもぶつかりました。 Video: Salem Health CEO & Senior Leaders Commen…

DisciplineとInstitutionalization

アジャイル開発への取り組みに関して、現場メンバーとユーザ/顧客は前向きだけれども、情報システム部門も含めた社内マネージャ層が支持してくれないという話を良く聞きます。過去、自分の組織の中でのアジャイル開発(Scrum)の導入・展開を推進してきた経…

Scrumチームを編成する際の必読記事2点

昨日のエントリー(QA versus Testing! Antagonism or Symbiosis? - Always All Ways)でQA/テストからの視点でチーム編成に少し関連することを書きましたが、一般的に、Scrumにおけるチーム編成を行う上でポイントとなることが2点あります。それは、 チー…

QA versus Testing! Antagonism or Symbiosis?

去る3月12日〜14日にBelgium Testing Days 2012が開催されました。そこで全体のテーマとして掲げられていたのが今回のエントリのタイトルに挙げた"QA versus Testing! Antagonism or Symbiosis?"(品質保証 vs. テスト!敵対か共生か?)です。 アジャイル開…

優れた肛門科医のように行動せよ!? (Act like a good Proctologist.)

タイトルは釣りです(笑)。 全体最適と部分最適を考えるときの姿勢 この週末に読んだブログの中で、"Stop B*tching About Local Optimizations"というやや刺激的なタイトルのエントリがありました。 RisingTideHarbor: Matt Barcomb's Blog on Lean Agile B…

"An Introduction to Planning Poker" by Bob Hartman

[From the Archive: Originally posted at my old blog: Always All Ways: [Translation] "An Introduction to Planning Poker" by Bob Hartman Feb. 27, 2010] [これは以前の私自身の旧ブログの記事(2010年2月27日)からの転載記事です] This is a transla…

プラクティスのCherry Pickingは善か悪か?

昨日、Agile Japan 2012が開催されました。私自身は今年は参加していなかったのですが、twitterなどで情報を追う限りでは今年も熱く有意義なイベントだったようです。それらを見ながら感じたことと今まで考えてきたことを合わせて、全体の文脈や空気を読まな…

書籍 "Agile for Managers" のベータ版

このブログでは今までしばしばマネジメント視点で見たアジャイル開発とかアジャイルな組織の話を書いています。その中でいくつかの書籍も紹介していますが、またちょっと気になる書籍が出版準備中との情報を見つけましたのでご紹介しておきます。しかも現在…

「信頼」が加速させるアジャイル

Peter Callies氏がLeadingAgileに書いていた記事が良かったので、簡単にご紹介しつついろいろ思うところをメモ書き。 Agile at the Speed of Trust – An Overview | LeadingAgile この記事は、Stephen M.R. Coveyの"The Speed of Trust"(邦題:『スピード・…

バスタブで語るアジャイル(ALEBathtub V)

今朝は5時前に起きて、さきほどまでALE(Agile Lean Europe)の第5回Bathtub Conferenceにオンライン参加していました。ここで取り急ぎ簡単なメモ書きとともにご紹介しておきます。 Bathtub Conferenceとは 簡単な歴史はこちらのページにもありますが、ALEの…

リーンソフトウェア開発がいまだによくわからない

アジャイル開発というと、まず頭に浮かぶのがXP、Scrum、Lean、Kanbanあたりでしょうか。その中でも私は、リーン(Lean)がイマイチよくわかっていないのです。いやほんとに。確かにいろいろ書籍も出ていますし、インターネット上でも調べればその説明をした…

But...Self-Organization Is Not Enough: 自己組織化チームに関する誤解とマネージャの役割

アジャイル開発の文脈において、自己組織化されたチームという概念がよく出てきます。これはアジャイルなマネジメントを考える上でポイントとなる一つの大きな概念である半面、誤解(時によっては過大評価)されていたり、またそれが故にマネージャの役割が…

アジャイル開発へのミーム学的アプローチ

アジャイル開発における知識やルールの伝播などについて、利己的遺伝子で有名なリチャード・ドーキンスの「ミーム」に例えることは、それほど新しい話ではありません。私自身はまだちゃんと読んでいないのですけれども、古くは、2002年(原書は2001年)のア…

Lulu.comで「世界を変える方法」を買ってみた

旧ブログでの以前のエントリーで、Jurgen Appelo氏のChange Management 3.0について紹介しました。 Always All Ways: [IT] Change Management 3.0その後、彼がその内容を小冊子にまとめてLulu.comで自費出版したということを知り、早速買ってみました。 Lulu…

旧ブログのアーカイブ(アジャイル編)

はてなブログに移行する前の過去ブログについては、サイドバーのリンクから閲覧可能になっていますが、古い記事の一覧性が弱く、また記事内容も種々雑多なものが混在しているため、改めて、アジャイル関連のエントリについて主なものを抜粋してリンクのリス…

RightshiftingとMarshall Model、あるいは組織のドレイファスモデル

今朝、Bob Marshall(@flowchainsensei)氏が、「まとめ記事書いといたよん♪」的なことをtweetしていたので、今日はそれに関連したブログエントリです。 Just added a list of RIghtshifting resources to: flowchainsensei.wordpress.com/rightshifting/— B…

チームでの学習を促進するためにできること

先週あたりにLiz KeoghさんのBDDのチュートリアルのスライドが公開されています。このスライドをぱらぱらと眺めてみると、BDDの肝はDiscoveryでありLearningであるということがよくわかります。 ※ Slideshareから.pptx形式でダウンロードできますので、ダウ…

アジャイルなマネジメントについて考える必要性(書籍 "MANAGEMENT 3.0")

"MANAGEMENT 3.0"は、2010年に出版されたJurgen Appelo氏の著作です。彼のブログ(Agile Management | NOOP.NL)が好きでよく目を通しているのと、slideshareで公開されている彼のスライド群の中でもこの本の内容に触れているものが多いため、すっかり原著を…

アジャイルプラクティスの地下鉄マップ

今朝、下のようなtweetがあったので、早速、見てみました。 Have you seen the new subway map from @agilealliance? It is awesome. guide.agilealliance.org/subway.html #scrum #agile— Scrum.orgさん (@Scrumdotorg) 2月 29, 2012ビジュアルのイメージは…

アジャイルやリーンのパイロットプロジェクトに関する考察

先日、id:kent4989さんが「アジャイル手法によって生産性が上がりプロジェクトは成功するか?(いいえ) - 勘と経験と読経」というエントリを書いていました。 まぁ、「いいえ」と言い切ってしまうのもどうかと思いますが(笑)、もとの疑問文に「必ず」とつ…

Business ValueとCustomer Value

アジャイル開発に限らず、システム開発やそれ以前のビジネス戦略の話なども含めて、いろんな場面で「ビジネス価値」(Business Value)という言葉が出てきます。要求開発宣言でも「情報システムに対する要求は、あらかじめ存在しているものではなく、ビジネ…

BABOKのAgile Extensionが生む(かもしれない)誤解

Modern Analystのサイトに"3 misconceptions I would like to see removed from the Agile Extension to the BABOK®"という記事が掲載されていました。 ざっと斜め読みしたところ、この記事の筆者は、Agile Extensionのもたらす価値については認めながらも、…

アジャイルの成功確率はウォーターフォールの3倍?

Mike Cohn氏が今週月曜日(2月13日)のブログで、Standishグループのレポートからアジャイルとウォーターフォールの成功確率に関する部分を引用・報告しています。 Mike Cohn's Blog - Succeeding with Agile "AGILE SUCCEEDS THREE TIMES OFTEN THAN WATERF…

Agile Requirementsと「実施可能要件」

アジャイル開発で仕様をどこまで詰めるのか、あるいはどの程度詳細にドキュメント化すべきなのかというのは、よく議論になるポイントです。シンプル なWebアプリケーションなどであれば、カードや付箋に記述されたユーザーストーリーと受入条件で十分かもし…

Agile TransformationのGolden Circle

InfoQで、Jean TabakaのGOTO Aarhus 2011 Conferenceでの講演のビデオとスライドが公開されています。InfoQ: The Golden Circle – Why How What これは、一言でいうとSimon Sinekの"Golden Circle"(そして、"Start with Why")の考え方を組織におけるAgile …